精神障害で仕事に疲れやすい原因と対処法|セルフケアから働き方の見直しまで

就労支援について

「同じ仕事量なのに、なぜ自分だけこんなに疲れるのだろう」と感じながら働いていませんか。精神障害がある方の疲れやすさは、怠けや甘えではなく、症状の特性、服薬の影響、職場環境の刺激、生活リズムなどが関係している場合があります。

この記事では、精神障害がある方が仕事で疲れやすくなる理由、職場で試せるセルフケア、配慮の求め方、働き方の選択肢を解説します。自分を責めすぎず、無理の少ない働き方を考えるきっかけにしてください。

  1. 精神障害で仕事に疲れやすくなる主な理由
    1. 情報処理や集中に負担がかかりやすい
    2. 服薬の影響で眠気やだるさを感じることがある
    3. 対人関係や感情の読み取りで消耗しやすい
  2. 疲れやすさは怠けではなく精神障害の特性が関係する
    1. 統合失調症では刺激や認知面の負担が疲れにつながることがある
    2. 双極性障害では気分の波によって疲れ方が変わることがある
    3. うつ病や適応障害では休んでも疲れが抜けにくいことがある
  3. 精神障害がある人が仕事で試せるセルフケア
    1. 作業を一つずつ進めて脳への負担を減らす
    2. 疲れる前に短い休憩を入れる
    3. 睡眠・食事・服薬のリズムを整える
  4. 職場で疲れをためないための配慮の求め方
    1. 業務量や休憩の取り方を具体的に相談する
    2. 支援機関に職場との橋渡しを相談する
    3. ナビゲーションブックなどで特性を整理する
  5. 疲れやすさを前提にした働き方の選択肢
    1. 就労継続支援A型・B型を検討する
    2. 在宅勤務や時短勤務で消耗を減らす
    3. 障害者雇用枠で配慮を受けやすい環境を探す
  6. 長く働き続けるための生活習慣と環境選び
    1. 疲れやすい場面と回復しやすい方法を記録する
    2. 通勤距離や勤務形態を職場選びの条件に入れる
    3. 主治医や支援機関と定期的に状態を共有する
  7. 精神障害による仕事の疲れやすさを理解して自分に合った働き方を考えよう
    1. 福岡市博多区の 就労継続支援A型・B型事業所 「パラスポ」のご案内
      1. 選べる作業内容

精神障害で仕事に疲れやすくなる主な理由

精神障害による疲れやすさには、心の問題だけでなく、集中力、睡眠、感覚の過敏さ、対人関係の緊張など、さまざまな要素が関係することがあります。原因は人によって異なるため、まずは自分に当てはまりそうな要因を整理することが大切です。

情報処理や集中に負担がかかりやすい

精神障害がある方の中には、複数の情報を同時に処理することに強い疲れを感じる方がいます。たとえば、職場の会話を聞きながらパソコン作業をする、電話対応をしながらメモを取る、急な予定変更に対応するといった場面です。

こうした場面では、注意を向ける、優先順位を考える、相手の意図をくみ取るなど、いくつもの作業を同時に行う必要があります。そのため、短時間の勤務でも大きな疲労感につながる場合があります。

これは意志の弱さではなく、脳や心にかかる負担が大きくなっている状態と考えられます。疲れ方には個人差があるため、自分が特に消耗しやすい作業を把握することが大切です。

服薬の影響で眠気やだるさを感じることがある

精神障害の治療で使われる薬には、眠気、だるさ、集中しにくさ、ふらつきなどの副作用が出る場合があります。薬の種類や量、飲む時間、体質によって感じ方は異なります。

たとえば、朝に薬を飲んだあと強い眠気が続き、午前中の仕事に集中しにくいと感じる方もいます。ただし、薬の影響かどうかは自己判断だけでは分かりません。

「薬のせいかもしれない」と感じた場合でも、自分の判断で服薬をやめたり量を変えたりするのは避けましょう。症状の悪化や離脱症状につながることがあるため、必ず主治医に相談することが大切です。

対人関係や感情の読み取りで消耗しやすい

職場では、上司の表情、同僚の言葉のニュアンス、会議中の雰囲気など、言葉以外の情報を読み取る場面が多くあります。精神障害がある方の中には、こうした対人場面で強い緊張や疲れを感じる方もいます。

「相手にどう思われているのか」「今の返事でよかったのか」と考え続けると、仕事そのもの以上に疲れてしまうことがあります。帰宅後に何もできないほど疲れる場合、対人面での緊張が大きな負担になっている可能性もあります。

無理に周囲と同じ対応をしようとするよりも、自分が疲れやすい場面を知り、必要に応じて相談や配慮につなげることが大切です。

疲れやすさは怠けではなく精神障害の特性が関係する

精神障害があると、外からは分かりにくい疲労や緊張を抱えながら働いている場合があります。周囲から見える仕事量だけでは、その人が感じている負担は判断できません。

統合失調症では刺激や認知面の負担が疲れにつながることがある

統合失調症では、幻覚や妄想などの症状だけでなく、意欲の低下、集中しにくさ、考えをまとめにくい状態などが見られることがあります。人によっては、音や光、人の視線などの刺激に敏感になり、職場環境そのものが疲れの原因になる場合もあります。

たとえば、オフィスの雑音、蛍光灯の明るさ、人の出入りの多さなどが負担になり、作業に集中する前に疲れてしまうことがあります。こうした疲れは外から見えにくいため、本人が「理解されにくい」と感じることも少なくありません。

必要に応じて、作業場所、休憩の取り方、業務量などを調整できないか相談することが大切です。

双極性障害では気分の波によって疲れ方が変わることがある

双極性障害では、気分が高まり活動量が増える時期と、気分が落ち込み活動が難しくなる時期があります。調子がよいと感じる時期に予定を詰め込みすぎると、その後に強い疲労感が出ることもあります。

「昨日は動けたのに、今日は起き上がるのがつらい」という波がある場合、自分を責めるのではなく、病気の特性として理解する視点も必要です。

体調の波を記録し、活動量を調整することで、急な消耗を防ぎやすくなる場合があります。無理を続けず、主治医と相談しながら生活リズムを整えることが大切です。

うつ病や適応障害では休んでも疲れが抜けにくいことがある

うつ病や適応障害では、気分の落ち込みだけでなく、疲労感、倦怠感、睡眠の乱れ、食欲の変化などが出ることがあります。休んでいるつもりでも回復した感覚が得にくい場合もあります。

朝起きた時点で疲れている、仕事の前から体が重い、休日も回復しきれないと感じる場合は、心身に負担がたまっている可能性があります。

疲れが長く続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、無理に我慢せず、医療機関や支援機関に相談することを検討しましょう。

精神障害がある人が仕事で試せるセルフケア

疲れやすさを完全になくすことは難しい場合もありますが、消耗を減らす工夫はできます。ここでは、職場で取り入れやすいセルフケアを紹介します。

作業を一つずつ進めて脳への負担を減らす

複数の作業を同時に進めるマルチタスクは、精神的な負担が大きくなりやすい働き方です。特に、集中力が続きにくい時期や不安が強い時期には、作業の切り替えだけでも疲れにつながることがあります。

そのため、「今はメール返信だけをする」「次は書類作成だけをする」というように、作業を一つずつ区切る方法が役立つ場合があります。

  • メールを確認する時間を決める
  • 急ぎの作業と後でよい作業を分ける
  • 電話対応と入力作業を同時に行わない

小さな工夫でも、仕事終わりの疲れ方が変わることがあります。自分に合う方法を少しずつ試してみましょう。

疲れる前に短い休憩を入れる

精神障害がある方の場合、「疲れ切ってから休む」よりも「疲れる前に休む」方が合っていることがあります。限界まで頑張ってしまうと、回復に時間がかかる場合があるためです。

たとえば、1時間に1回、数分だけ席を立つ、目を閉じる、深呼吸をするなど、短い休憩を予定に入れておく方法があります。休憩中はスマートフォンを見続けるより、画面から目を離して刺激を減らす方が合う方もいます。

休憩は怠けではなく、仕事を続けるための調整です。職場のルールに合わせながら、無理のない休み方を考えてみましょう。

睡眠・食事・服薬のリズムを整える

精神障害がある方にとって、生活リズムの乱れは体調の波につながる場合があります。特に、睡眠、食事、服薬の時間が大きく乱れると、疲れやすさを感じやすくなることがあります。

毎日完璧に同じ時間にする必要はありません。まずは、起きる時間を大きくずらさない、食事を極端に抜かない、薬を指示どおりに飲むといった基本を意識してみましょう。

服薬に関する不安や眠気がある場合は、自分だけで判断せず、主治医や薬剤師に相談することが大切です。

職場で疲れをためないための配慮の求め方

障害があることを職場に伝えている場合、雇用分野では、事業主に対して過重な負担にならない範囲で合理的配慮の提供が求められます。配慮の内容は、本人の状態や業務内容、職場環境によって異なります。

業務量や休憩の取り方を具体的に相談する

「つらいです」とだけ伝えるよりも、「午後に疲れが出やすいので、午前中に集中作業を入れたい」「体調が悪いときに短い休憩を取りたい」など、具体的に伝えると職場側も対応を考えやすくなります。

配慮を求めることにためらいを感じる方もいますが、無理を続けて体調を崩すと、働き続けること自体が難しくなる場合があります。長く働くための調整として、早めに相談することが大切です。

職場の制度や業務上の都合によって、希望がすべて通るとは限りません。その場合も、できる範囲の調整を一緒に考える姿勢が大切です。

支援機関に職場との橋渡しを相談する

自分だけで職場に説明するのが不安な場合は、就労支援機関、障害者就業・生活支援センター、就労移行支援事業所などに相談する方法があります。

支援者に間に入ってもらうことで、自分の状態や必要な配慮を整理しやすくなります。「何を伝えればよいか分からない」という段階でも相談できる場合があります。

職場に伝える内容は、本人の同意やプライバシーに配慮しながら整理することが大切です。病名をどこまで伝えるか、どの配慮を優先するかを支援者と一緒に考えると安心です。

ナビゲーションブックなどで特性を整理する

ナビゲーションブックとは、自分の特徴、得意なこと、苦手なこと、職場で配慮してほしいことなどを整理するためのツールです。発達障害のある方への支援から広がったツールですが、障害特性や働き方の整理に活用されることがあります。

たとえば、「電話対応が続くと疲れやすい」「急な予定変更が苦手」「静かな場所だと集中しやすい」など、自分の傾向を書き出しておくと、職場や支援者に説明しやすくなります。

一人で作るのが難しい場合は、就労支援機関のスタッフと一緒に整理する方法もあります。大切なのは、病名だけでなく「どの場面で困りやすいか」「どんな工夫があると働きやすいか」を具体的にすることです。

疲れやすさを前提にした働き方の選択肢

今の働き方が合わないと感じる場合、仕事を続けるために環境を見直すことも大切です。精神障害がある方の働き方には、一般就労だけでなく、障害者雇用、時短勤務、在宅勤務、福祉サービスの利用など複数の選択肢があります。

就労継続支援A型・B型を検討する

就労継続支援は、一般企業で働くことが難しい方に対して、就労の機会や生産活動の機会を提供する障害福祉サービスです。A型とB型では、雇用契約の有無や対象となる方の状態が異なります。

就労継続支援A型は、一般企業での就労が難しいものの、雇用契約に基づいて働くことが可能な方を対象とするサービスです。就労継続支援B型は、雇用契約に基づく就労が難しい方に、就労や生産活動の機会を提供するサービスです。

作業内容、利用日数、利用時間、支援内容は事業所や本人の状況によって異なります。利用を検討する場合は、自治体の窓口や相談支援専門員、事業所に確認しましょう。

在宅勤務や時短勤務で消耗を減らす

通勤が大きな負担になっている場合、在宅勤務や時短勤務が合う方もいます。在宅勤務では通勤による疲れを減らせる場合があり、時短勤務では仕事後の回復時間を確保しやすくなることがあります。

ただし、在宅勤務や時短勤務が利用できるかどうかは、職場の制度や業務内容によって異なります。収入や評価、業務範囲に影響が出る場合もあるため、事前に確認が必要です。

大切なのは、働く時間の長さだけでなく、働いたあとに回復できる余力が残るかどうかです。今の働き方で疲れが続く場合は、勤務形態の見直しを検討してみましょう。

障害者雇用枠で配慮を受けやすい環境を探す

障害者雇用枠では、障害特性や必要な配慮を前提に、職場との調整を行いやすい場合があります。通院への配慮、休憩の取り方、業務量の調整などについて相談しやすい職場もあります。

ただし、すべての職場で同じ配慮が受けられるわけではありません。求人票の内容だけで判断せず、面接や見学の際に、勤務時間、休憩、業務量、相談体制などを確認することが大切です。

すでに障害者雇用で働いている方も、今の職場が自分の体力や特性に合っているかを定期的に見直してみましょう。

長く働き続けるための生活習慣と環境選び

仕事を長く続けるためには、職場での工夫だけでなく、日常生活の整え方や職場環境の選び方も大切です。小さな記録や見直しが、体調管理に役立つことがあります。

疲れやすい場面と回復しやすい方法を記録する

自分がどんな場面で疲れやすいのか、どんな休み方をすると回復しやすいのかを知ることは、セルフケアの第一歩です。毎日詳しく書く必要はありません。

スマートフォンのメモや手帳に、「疲れ度を5段階で書く」「疲れた場面を一言だけ残す」など、続けやすい方法で記録してみましょう。

たとえば、「会議が続いた日は翌日まで疲れが残る」「昼休みに一人で過ごすと午後が少し楽になる」といった傾向が見えてくることがあります。記録は、主治医や支援者に相談するときの材料にもなります。

通勤距離や勤務形態を職場選びの条件に入れる

就職や転職を考えるときは、給与や仕事内容だけでなく、通勤距離や勤務形態も大切な判断材料です。通勤時間が長いと、それだけで一日の体力を使ってしまうことがあります。

「通勤時間が短い」「混雑する時間を避けられる」「在宅勤務が一部可能」「休憩を取りやすい」など、自分の疲れ方に合った条件を整理しておくと、職場選びがしやすくなります。

すべての条件を満たす職場を探すのは難しい場合もありますが、自分にとって譲れない条件を決めておくことは、長く働くために役立ちます。

主治医や支援機関と定期的に状態を共有する

疲れやすさや体調の変化を一人で抱え込まないことも大切です。特に、最近疲れが増えた、眠気が強い、休んでも回復しにくい、仕事に行くことがつらいと感じる場合は、早めに相談しましょう。

主治医には、睡眠、服薬後の眠気、仕事中の疲れ方、休日の過ごし方などを具体的に伝えると、状態を共有しやすくなります。就労支援機関には、職場との調整や働き方の選択肢について相談できる場合があります。

「相談するほどではない」と思う段階でも、早めに話すことで大きな不調を防ぎやすくなることがあります。

精神障害による仕事の疲れやすさを理解して自分に合った働き方を考えよう

精神障害がある方の仕事での疲れやすさは、怠けや甘えではありません。症状の特性、服薬の影響、対人関係の緊張、職場環境、生活リズムなど、さまざまな要因が重なって起こることがあります。

大切なのは、自分を責めることではなく、疲れやすい理由を整理し、無理の少ない対処法を見つけることです。作業を一つずつ進める、短い休憩を入れる、職場に配慮を相談する、働き方を見直すなど、取れる方法は一つではありません。

すべてを一度に変える必要はありません。まずは、今日からできる小さな工夫を一つ試してみましょう。困ったときは主治医や支援機関に相談しながら、自分に合った働き方を少しずつ整えていくことが大切です。

福岡市博多区の 就労継続支援A型・B型事業所 「パラスポ」のご案内

当事業所では、「無理のない通所」を第一に考え、 一人ひとりの体調や目標に合わせたサポートを行っています。

  • 海が見えるリラックスできるロケーション
  • 社会復帰からの一般就労をしっかりサポート
  • 通所も安心の「送迎あり」(※B型利用者のみ)
  • 美味しい「昼食提供あり」(※条件あり)

選べる作業内容

【A型】の仕事内容
  • AIを使用したWEBコンテンツ制作
  • PCデータ入力
  • リラクゼーションセラピスト
  • 和菓子などの販売、接客業務
  • 食器洗浄などの軽作業
【B型】の仕事内容
  • PCデータ入力
  • 室内で座って行える軽作業

「自分に合っているか不安…」という方も、まずは事業所の雰囲気を見学してみませんか?
ご家族や支援機関の方と同伴での見学・体験も大歓迎です。

就労継続支援A型・B型事業所 パラスポ
〒812-0021
福岡市博多区築港本町13-6
ベイサイドプレイス博多C館3F
Mail:paraspoism002@gmail.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました