精神疾患がある方の働き方5種類を比較|自分に合う選択肢を考える

就労支援について

「働きたい気持ちはあるけれど、どの働き方を選べばよいのかわからない」と悩んでいませんか。

精神疾患がある方の働き方には、一般就労、障害者雇用、就労継続支援A型・B型など、複数の選択肢があります。それぞれ雇用契約の有無、働く時間、収入の目安、受けられる配慮の内容が異なります。

本記事では、精神疾患がある方が検討しやすい働き方を5種類に分けて比較し、体調や生活状況に合わせた選び方を解説します。

  1. 精神疾患がある方の働き方は大きく3つに分けられる
    1. 一般就労(クローズ・オープン)
    2. 障害者雇用
    3. 福祉的就労(就労継続支援A型・B型)
  2. 働き方5種類を一覧で比較
  3. 一般就労(クローズ就労)の特徴
    1. 病名や障害を開示せずに働く
    2. 応募できる求人の幅が広い
    3. 体調管理を一人で抱え込みやすい
  4. 一般就労(オープン就労)の特徴
    1. 必要な配慮を伝えやすい
    2. 長く働くための相談がしやすい
    3. 求人が限られる場合がある
  5. 障害者雇用の特徴
    1. 障害者手帳を持つ方が対象になる
    2. 職場環境の調整を相談しやすい
    3. 収入や仕事内容は求人によって差がある
  6. 就労継続支援A型の特徴
    1. 雇用契約を結んで働く
    2. 支援を受けながら就労経験を積める
    3. 利用には条件がある
  7. 就労継続支援B型の特徴
    1. 雇用契約を結ばずに利用する
    2. 生活リズムや社会参加のきっかけになる
    3. 工賃は賃金より低い傾向がある
  8. 自分に合う働き方を見つける判断基準
    1. 現在の体調と通える日数で考える
    2. 障害者手帳の有無と開示意向で考える
    3. 収入の目標と働き続けやすさを合わせて考える
  9. 働き方を段階的に変えていく考え方
    1. B型・A型から就労の感覚を整える
    2. 障害者雇用へ移行する
    3. 一般就労を視野に入れる
  10. 働き方を決める前に相談したい支援機関
    1. ハローワークの障害者専門窓口
    2. 就労移行支援事業所
    3. 地域障害者職業センター
  11. まとめ|精神疾患がある方の働き方は体調や希望に合わせて選ぼう
    1. 福岡市博多区の 就労継続支援A型・B型事業所 「パラスポ」のご案内
      1. 選べる作業内容

精神疾患がある方の働き方は大きく3つに分けられる

精神疾患がある方が仕事を探す際、働き方は大きく「一般就労」「障害者雇用」「福祉的就労」の3つに分けられます。

さらに一般就労には、障害や病気を職場に伝えない「クローズ就労」と、伝えたうえで働く「オープン就労」があります。福祉的就労には、就労継続支援A型と就労継続支援B型があります。

一般就労(クローズ・オープン)

一般就労とは、一般の求人に応募して企業などで働く方法です。障害や病気を職場に伝えない働き方を「クローズ就労」、必要な配慮を相談するために伝える働き方を「オープン就労」と呼ぶことがあります。

クローズ就労は応募できる求人の幅が広い一方で、体調面の配慮を相談しにくい場合があります。オープン就労は配慮を相談しやすい反面、求人や職場の受け入れ状況によって選択肢が限られることもあります。

障害者雇用

障害者雇用は、障害者手帳を持つ方を対象とした雇用枠で働く方法です。精神障害者保健福祉手帳を持つ方も対象に含まれます。

障害者雇用では、勤務時間や業務内容、通院への配慮などを相談しながら働ける場合があります。ただし、実際に受けられる配慮の内容は、本人の状況や職場環境によって異なります。

福祉的就労(就労継続支援A型・B型)

福祉的就労とは、障害福祉サービスを利用しながら働く方法です。代表的なものに、就労継続支援A型と就労継続支援B型があります。

A型は、原則として事業所と雇用契約を結び、支援を受けながら働くサービスです。B型は、雇用契約を結ばず、生産活動などを通じて就労の機会を得るサービスです。

どちらも利用には市区町村への申請や障害福祉サービス受給者証が関わるため、利用できるかどうかは自治体や本人の状況によって異なります。

働き方5種類を一覧で比較

精神疾患がある方の働き方を比較する際は、「働く時間」「収入の目安」「配慮の受けやすさ」を見ると整理しやすくなります。

以下は一般的な傾向をまとめたものです。実際の勤務時間や収入は、地域、職種、雇用条件、事業所の方針によって異なります。

働き方 週の稼働時間の目安 収入の目安 配慮の受けやすさ
一般就労(クローズ) 週30〜40時間程度 職種や雇用条件による 相談しにくい場合がある
一般就労(オープン) 週20〜40時間程度 職種や雇用条件による 相談しやすい場合がある
障害者雇用 週20〜30時間以上など 精神障害者の平均賃金は月14万9千円 配慮を相談しやすい
就労継続支援A型 週20〜30時間程度など 令和5年度平均賃金は月86,752円 支援を受けながら働ける
就労継続支援B型 週数日・短時間からの場合もある 令和5年度平均工賃は月22,649円 体調に合わせて通いやすい

収入だけで判断すると、一般就労や障害者雇用に目が向きやすいかもしれません。しかし、体調が不安定な時期は、働く時間や通所頻度、支援の受けやすさも大切な判断材料になります。

一般就労(クローズ就労)の特徴

クローズ就労は、精神疾患があることを職場に伝えず、一般枠で働く方法です。応募できる求人の幅が広い一方で、体調面の配慮を相談しにくい場合があります。

病名や障害を開示せずに働く

クローズ就労では、採用選考や入社時に病名や障害について伝えずに働きます。病歴をすべて申告しなければならないわけではありませんが、業務に影響する可能性がある場合は、伝え方を慎重に考える必要があります。

体調に不安がある場合は、主治医や支援機関に相談しながら、働く時間や仕事内容を検討すると安心です。

応募できる求人の幅が広い

クローズ就労のメリットは、一般の求人に広く応募しやすい点です。職種や雇用形態の選択肢が多く、経験やスキルによっては収入やキャリアアップを目指しやすい場合があります。

一方で、職場に病気や障害を伝えていないため、通院や業務量の調整などを相談しにくいことがあります。

体調管理を一人で抱え込みやすい

クローズ就労では、体調不良やストレスがあっても、職場に理由を伝えにくい場合があります。その結果、無理を重ねてしまうこともあります。

クローズ就労を選ぶ場合は、体調の変化に気づく方法、休む基準、相談できる人をあらかじめ考えておくことが大切です。

一般就労(オープン就労)の特徴

オープン就労は、精神疾患があることや必要な配慮を職場に伝えたうえで、一般枠に応募する働き方です。

必要な配慮を伝えやすい

オープン就労では、病名だけでなく「どのような場面で困りやすいか」「どのような配慮があると働きやすいか」を具体的に伝えることが大切です。

たとえば、通院日の調整、業務量の相談、休憩の取り方、静かな作業環境などが配慮の例として考えられます。ただし、実際に対応できる内容は職場によって異なります。

長く働くための相談がしやすい

体調の波がある方にとって、職場と相談しながら働けることは大きな安心材料になります。無理をしすぎる前に相談しやすくなるため、働き方を調整しやすい場合があります。

ただし、すべての企業が十分な理解や受け入れ体制を持っているとは限りません。求人選びや面接の段階で、配慮について確認することが大切です。

求人が限られる場合がある

オープン就労は、クローズ就労に比べて求人の選択肢が限られる場合があります。企業側の理解や職場環境によって、採用の進み方が変わることもあります。

一人で探すのが不安な場合は、ハローワークや就労移行支援事業所などの支援機関を活用すると、応募先の選び方や伝え方を相談できます。

障害者雇用の特徴

障害者雇用は、障害者手帳を持つ方が対象となる雇用枠です。精神疾患がある方の場合、精神障害者保健福祉手帳を持っていると、障害者雇用枠での応募を検討できます。

障害者手帳を持つ方が対象になる

障害者雇用は、障害者雇用促進法に基づく雇用の仕組みです。企業には一定割合の障害者を雇用する義務があり、精神障害者も対象に含まれます。

応募時には、障害者手帳の有無や配慮事項について確認されることがあります。手帳の取得を検討している場合は、主治医や自治体の窓口に相談しましょう。

職場環境の調整を相談しやすい

障害者雇用では、業務内容、勤務時間、通院、休憩の取り方などについて、職場と相談しながら働ける場合があります。

また、就労支援機関が本人と職場の間に入り、職場定着を支援するケースもあります。体調の波がある方にとって、相談先があることは安心につながります。

収入や仕事内容は求人によって差がある

障害者雇用の収入は、勤務時間や職種、雇用形態によって異なります。厚生労働省の令和5年度障害者雇用実態調査では、精神障害者の1か月の平均賃金は14万9千円とされています。

ただし、短時間勤務から始める場合は収入が少なくなることもあります。収入だけでなく、働き続けやすさや体調との相性も含めて検討しましょう。

就労継続支援A型の特徴

就労継続支援A型は、障害や病気などにより一般企業での就労が難しい方が、雇用契約を結び、支援を受けながら働く障害福祉サービスです。

雇用契約を結んで働く

A型では、原則として事業所と雇用契約を結びます。そのため、働いた時間に応じて賃金が支払われ、最低賃金の対象になります。

厚生労働省の令和5年度実績では、就労継続支援A型事業所の平均賃金月額は86,752円です。ただし、実際の賃金は地域、勤務時間、作業内容、事業所によって異なります。

支援を受けながら就労経験を積める

A型では、軽作業、PC入力、清掃、接客、製造補助など、事業所によってさまざまな仕事があります。支援員に相談しながら働けるため、一般就労に不安がある方にとって、就労経験を積む場になる場合があります。

将来的に障害者雇用や一般就労を目指す方が、生活リズムや働く感覚を整えるために利用することもあります。

利用には条件がある

A型は、誰でも利用できるサービスではありません。雇用契約を結んで働けるか、本人の希望や体調、作業能力、自治体の判断などを踏まえて利用が検討されます。

また、社会保険への加入は勤務時間などの要件を満たす場合に限られます。見学や体験を通じて、作業内容や支援体制が自分に合うか確認することが大切です。

就労継続支援B型の特徴

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばず、生産活動や作業を通じて就労の機会を得る障害福祉サービスです。

体調や生活リズムに合わせて通いやすい場合があり、すぐに雇用契約を結んで働くことに不安がある方の選択肢になります。

雇用契約を結ばずに利用する

B型では、事業所と雇用契約を結ばないため、賃金ではなく工賃が支払われます。通所日数や作業時間は、本人の体調や事業所の方針によって調整される場合があります。

「週に数日から」「短時間から」利用できる事業所もありますが、具体的な利用日数や時間は事業所や自治体によって異なります。

生活リズムや社会参加のきっかけになる

B型は、就労の機会や生産活動の機会を提供するサービスです。作業を通じて外出の習慣を作ったり、人との関わりを少しずつ増やしたりするきっかけになる場合があります。

ただし、体調の回復や就職を保証するものではありません。本人のペースや希望に合わせて、無理のない利用計画を立てることが大切です。

工賃は賃金より低い傾向がある

B型は雇用契約を結ばないため、工賃は一般的な賃金より低くなる傾向があります。厚生労働省の令和5年度実績では、就労継続支援B型事業所の平均工賃月額は22,649円です。

生活費のすべてをB型の工賃だけでまかなうことは難しい場合が多いため、障害年金、家族の支援、他の制度なども含めて生活設計を考える必要があります。

自分に合う働き方を見つける判断基準

働き方を選ぶときは、収入だけでなく、体調、通える日数、支援の必要度、将来の希望を合わせて考えることが大切です。

現在の体調と通える日数で考える

まず確認したいのは、今の体調で週に何日、何時間程度なら無理なく動けるかです。

  • 週1〜2日、短時間から始めたい場合:B型を検討する
  • 週3〜4日、一定時間働けそうな場合:A型や短時間の障害者雇用を検討する
  • 週5日、安定して働ける場合:障害者雇用や一般就労を検討する

これはあくまで目安です。体調に不安がある場合は、主治医や支援機関と相談しながら判断しましょう。

障害者手帳の有無と開示意向で考える

障害者雇用を利用するには、原則として障害者手帳が必要です。一方で、手帳がなくても、一般就労やオープン就労を検討できる場合があります。

A型・B型などの障害福祉サービスは、手帳がない場合でも医師の診断書や意見書などにより対象となることがあります。ただし、利用できるかどうかは市区町村の判断が関わるため、自治体窓口や相談支援専門員に確認が必要です。

  • 手帳があり、障害を開示して働きたい:障害者雇用やオープン就労
  • 手帳があり、まず支援を受けながら働きたい:A型・B型
  • 手帳がなく、病気を伝えずに働きたい:クローズ就労
  • 手帳がなく、配慮を相談したい:オープン就労や支援機関への相談

収入の目標と働き続けやすさを合わせて考える

将来的に一人暮らしや経済的自立を目指す場合、一定の収入が必要になります。ただし、最初から高い収入だけを目標にすると、体調に負担がかかる場合もあります。

今の体調では短時間から始め、安定してきたら勤務時間や働き方を見直すという考え方もあります。収入と体調のバランスを取りながら、段階的に選択肢を広げていくことが大切です。

働き方を段階的に変えていく考え方

精神疾患がある方の働き方は、一度選んだら変えられないものではありません。体調や生活状況の変化に合わせて、働き方を見直すこともできます。

B型・A型から就労の感覚を整える

体調が不安定な時期や、長く仕事から離れていた時期がある場合は、B型やA型などの支援を受けながら働く方法を検討できます。

B型では、通所や作業を通じて生活リズムを整えるきっかけになる場合があります。A型では、雇用契約を結び、支援を受けながら働く経験を積めます。

障害者雇用へ移行する

A型や就労移行支援などを利用しながら働く準備が整ってきた場合、障害者雇用への移行を検討する方もいます。

障害者雇用では、配慮を相談しながら企業で働ける可能性があります。最初は短時間勤務から始め、体調に合わせて勤務時間を調整するケースもあります。

一般就労を視野に入れる

体調が安定し、職場での経験やスキルが積み重なってきた場合は、一般就労を検討することもできます。

ただし、一般就労への移行を急ぐ必要はありません。現在の働き方で安定している場合は、その環境を続けることも大切な選択肢です。

働き方を決める前に相談したい支援機関

働き方を一人で決めようとすると、情報の多さに迷ってしまうことがあります。支援機関を活用すると、自分の状況に合った選択肢を整理しやすくなります。

ハローワークの障害者専門窓口

ハローワークには、障害のある方の就職を支援する窓口があります。障害者雇用の求人紹介、応募書類の相談、面接対策などを受けられる場合があります。

障害者手帳がない段階でも相談できることがあるため、まず情報を集めたい方にも利用しやすい窓口です。

就労移行支援事業所

就労移行支援は、一般就労や障害者雇用を目指す方に向けて、訓練や就職活動の支援を行う障害福祉サービスです。利用期間は原則として最長2年間です。

ビジネスマナー、パソコンスキル、応募書類の作成、面接練習、職場実習などを通じて、就職に向けた準備を進めます。利用できるかどうかは、本人の状況や自治体の判断によります。

地域障害者職業センター

地域障害者職業センターは、各都道府県に設置されている職業リハビリテーションの専門機関です。職業評価や職場定着に向けた支援などを受けられる場合があります。

自分に合う仕事の方向性を客観的に知りたい方や、就職後の職場定着に不安がある方にとって、相談先の一つになります。

まとめ|精神疾患がある方の働き方は体調や希望に合わせて選ぼう

精神疾患がある方の働き方には、一般就労、障害者雇用、就労継続支援A型、就労継続支援B型などがあります。それぞれ、雇用契約の有無、働く時間、収入の目安、受けられる支援が異なります。

大切なのは、収入だけで判断せず、今の体調や生活リズムに合う働き方を選ぶことです。最初に選んだ働き方がすべてではなく、体調や経験に合わせて見直すこともできます。

一人で判断するのが難しい場合は、ハローワーク、就労移行支援事業所、地域障害者職業センター、自治体窓口などに相談しながら、自分に合った一歩を考えていきましょう。

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就労継続支援A型・B型事業所 パラスポ
〒812-0021
福岡市博多区築港本町13-6
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Mail:paraspoism002@gmail.com

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