うつ病で履歴書にブランクがある方へ|書き方と面接での伝え方

就労支援について

うつ病の療養でブランクがあり、「履歴書に何を書けばよいのだろう」と悩む方は少なくありません。正直に書くべきか、病名まで伝える必要があるのか、不安に感じる場面もあるでしょう。

この記事では、うつ病によるブランク期間がある場合の履歴書・職務経歴書の書き方や、面接での伝え方を解説します。現在の体調や希望する働き方によって適した伝え方は異なるため、必要に応じて主治医や支援機関にも相談しながら準備を進めましょう。

  1. うつ病による履歴書のブランクは正直に書くべきか
    1. オープン就労とクローズ就労の違い
    2. 虚偽記載と受け取られないよう注意する
    3. 採用担当者がブランク期間で確認したいこと
  2. うつ病療養中の履歴書におけるブランク期間の書き方
    1. ブランクが3か月以内の場合
    2. ブランクが半年から1年程度の場合
    3. ブランクが1年以上の場合
  3. クローズ就労を選んだ場合の履歴書・職務経歴書の書き方
    1. 「病気療養のため休養」と記載する場合のポイント
    2. ブランク期間を簡潔にまとめる記入例
    3. 履歴書と職務経歴書の内容を一致させる
  4. オープン就労を選んだ場合の履歴書・職務経歴書の書き方
    1. 現在の回復状況と就労可能性を伝える記入例
    2. 服薬管理や生活リズムなど自己管理を伝える
    3. 支援機関の利用期間を前向きに伝える
  5. 面接でブランク期間について聞かれたときの答え方
    1. クローズ就労の場合の伝え方
    2. オープン就労の場合の伝え方
    3. 体調管理の取り組みを一言添える
  6. うつ病のブランクがある方が働き方を検討しやすい職場の特徴
    1. 業務内容や手順が分かりやすい職場
    2. 勤務時間を相談しやすい職場
    3. 合理的配慮について相談できる職場
  7. うつ病のブランクを経て再就職を目指す想定事例
    1. 1年半のブランク後にクローズ就労で応募したケース
    2. 支援機関を利用してオープン就労を目指したケース
  8. 再就職後に無理なく働くために整えておきたいこと
    1. 働き始める前に確認したい体調と生活リズム
    2. 職場に伝える配慮事項を整理する
  9. うつ病のブランクは正しく整理して再就職の準備につなげよう
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      1. 選べる作業内容

うつ病による履歴書のブランクは正直に書くべきか

うつ病によるブランクを履歴書にどう書くかは、「オープン就労」と「クローズ就労」のどちらを選ぶかにも関わります。どちらが正解というものではなく、現在の体調、必要な配慮、希望する働き方によって判断することが大切です。

ただし、在職していなかった期間を在職していたように書くなど、事実と異なる経歴を記載することは避ける必要があります。病名を詳しく書くかどうかは別として、ブランク期間そのものは事実に沿って整理しましょう。

オープン就労とクローズ就労の違い

うつ病などの精神疾患の経験がある方が就職を考える場合、病気や障害のことを会社に伝えて働く「オープン就労」と、病名などを伝えずに応募する「クローズ就労」という考え方があります。

オープン就労は、必要な配慮について相談しやすい点が特徴です。一方で、応募先や求人の選び方を慎重に考える必要があります。クローズ就労は応募の選択肢を広げやすい一方、入社後に体調面の配慮が必要になった場合、説明しにくい場面が生じることもあります。

どちらが合っているかは人によって異なります。体調の安定度、通院の有無、勤務時間への不安、職場で必要な配慮などを整理したうえで考えましょう。

虚偽記載と受け取られないよう注意する

履歴書のブランク期間について、事実と異なる内容を書くことは避けましょう。たとえば、実際には勤務していなかった期間を在職期間として記載したり、経験していない業務を職歴として書いたりすると、後からトラブルにつながる可能性があります。

一方で、病名を必ず履歴書に書かなければならないとは限りません。病名を伏せたい場合は、「病気療養のため休養」「体調を整えるため休養」など、事実に沿いながらも詳細を出しすぎない表現を使う方法があります。

採用担当者がブランク期間で確認したいこと

採用担当者がブランク期間を見たときに確認したいのは、病名そのものよりも「現在は業務に支障なく働ける状態か」「継続して勤務できそうか」という点です。

そのため、過去の病状を詳しく説明するよりも、現在の回復状況、就労に向けて整えてきたこと、無理のない働き方を考えていることを伝えるとよいでしょう。「うつ病の経験があるから不利になる」と決めつけず、現在の状態を落ち着いて説明できるよう準備することが大切です。

うつ病療養中の履歴書におけるブランク期間の書き方

ブランク期間の書き方は、期間の長さや応募先、オープン就労かクローズ就労かによって変わります。ここでは、期間ごとの基本的な考え方を紹介します。

ブランクが3か月以内の場合

ブランクが3か月以内であれば、転職活動期間として受け取られる場合もあります。職歴欄には、前職の退職時期を正確に記載し、「一身上の都合により退職」とするだけでも対応できるケースがあります。

ただし、面接で退職後の過ごし方を聞かれる可能性はあります。その場合に備えて、「体調を整えながら転職活動を進めていました」など、簡潔に説明できる一文を準備しておくと安心です。

ブランクが半年から1年程度の場合

半年から1年程度のブランクがある場合は、空欄のままにするよりも、事情を簡潔に記載した方が状況を理解してもらいやすくなります。

記入例としては、次のような表現があります。

  • 〇〇年〇月 株式会社△△を一身上の都合により退職
  • 〇〇年〇月〜〇〇年〇月 病気療養のため休養
  • 〇〇年〇月 体調を整え、求職活動を開始

病名を詳しく書きたくない場合でも、「病気療養のため休養」と記載すれば、事実に沿った説明ができます。

ブランクが1年以上の場合

1年以上のブランクがある場合は、履歴書だけでなく職務経歴書の自己PR欄や補足欄で、現在の状態を説明すると伝わりやすくなります。

たとえば、「療養中は生活リズムを整え、現在は主治医と相談しながら就労に向けた準備を進めています」「現在は体調が安定しており、無理のない勤務条件から就労を検討しています」といった表現が考えられます。

長いブランクがある場合でも、療養後にどのような準備をしてきたかを伝えることで、前向きな印象につながります。

クローズ就労を選んだ場合の履歴書・職務経歴書の書き方

クローズ就労を選ぶ場合、病名を詳しく伝えずに応募することになります。ただし、ブランク期間を完全に隠すのではなく、事実に沿って簡潔に説明することが大切です。

「病気療養のため休養」と記載する場合のポイント

クローズ就労では、病名まで書かずに「病気療養のため休養」と表現する方法があります。この表現であれば、うつ病と特定されることなく、療養していた事実を伝えられます。

注意したいのは、事実と異なる理由を書かないことです。たとえば、実際には療養していた期間を「フリーランスとして活動」「資格取得のため学習」と書くと、面接で説明に困る場合があります。

病名を伏せる場合でも、ブランク期間の説明は一貫させておきましょう。

ブランク期間を簡潔にまとめる記入例

クローズ就労で履歴書に記載する場合は、次のように時系列で整理すると分かりやすくなります。

  • 〇〇年〇月 株式会社△△を一身上の都合により退職
  • 〇〇年〇月〜〇〇年〇月 病気療養のため休養
  • 〇〇年〇月 体調回復により求職活動を開始

空欄をそのままにするよりも、簡潔な一文を入れた方が、採用担当者が状況を把握しやすくなります。

履歴書と職務経歴書の内容を一致させる

履歴書と職務経歴書の内容が食い違っていると、不信感につながることがあります。履歴書では「病気療養のため休養」と書いているのに、職務経歴書では別の理由を書いている場合、説明が難しくなるでしょう。

提出前には、履歴書と職務経歴書の期間、退職理由、ブランク期間の説明が一致しているか確認してください。

オープン就労を選んだ場合の履歴書・職務経歴書の書き方

オープン就労や障害者雇用枠で応募する場合は、病名だけでなく、現在の状態や必要な配慮を整理して伝えることが大切です。採用担当者が知りたいのは、どのような環境であれば安定して働きやすいかという点です。

現在の回復状況と就労可能性を伝える記入例

職務経歴書の自己PR欄や補足欄には、次のような内容を入れる方法があります。

「〇〇年〇月より療養を行い、現在は主治医と相談しながら就労に向けた準備を進めています。生活リズムは安定しており、無理のない勤務条件から働くことを希望しています。」

主治医から就労についての助言を受けている場合は、その範囲で記載してもよいでしょう。ただし、就労可能かどうかは本人の状態によって異なるため、不安がある場合は事前に主治医へ相談することが大切です。

服薬管理や生活リズムなど自己管理を伝える

オープン就労では、体調管理のために取り組んでいることを具体的に伝えると、働く準備ができていることを説明しやすくなります。

  • 定期的な通院を継続している
  • 服薬がある場合は、主治医の指示に沿って管理している
  • 起床・就寝時間を整え、生活リズムを安定させている
  • 疲れや不調のサインに早めに気づけるよう記録している

すべてを詳しく書く必要はありません。応募先に伝える必要がある内容を整理し、働くうえで関係する範囲に絞って説明しましょう。

支援機関の利用期間を前向きに伝える

就労移行支援、就労継続支援、ハローワーク、障害者就業・生活支援センターなどを利用していた場合は、その期間を「何もしていなかった期間」と考える必要はありません。

たとえば、「就労に向けた準備期間として、支援機関で生活リズムの安定やパソコンスキルの習得に取り組みました」と記載すれば、再就職に向けて行動していたことが伝わります。

利用していた支援内容は人によって異なるため、実際に取り組んだ内容に合わせて記載しましょう。

面接でブランク期間について聞かれたときの答え方

面接では、ブランク期間について質問される場合があります。事前に答え方を準備しておくと、落ち着いて説明しやすくなります。

大切なのは、過去の病状を詳しく話しすぎることではなく、現在の状態や働く準備ができていることを簡潔に伝えることです。

クローズ就労の場合の伝え方

クローズ就労の場合、病名を詳しく伝えずに説明することも可能です。たとえば、次のような伝え方があります。

「体調を崩したため、一定期間療養していました。現在は体調が安定しており、就労に向けて準備を進めています。」

詳細を聞かれた場合は、業務に関係する範囲で説明しましょう。プライベートな内容まで無理に話す必要はありませんが、勤務に影響する配慮が必要な場合は、入社後のトラブルを防ぐためにも慎重に考えることが大切です。

オープン就労の場合の伝え方

オープン就労では、うつ病の経験を伝えたうえで、現在の状態と必要な配慮を説明します。

たとえば、「うつ病により療養していた期間がありますが、現在は通院を継続しながら体調管理を行っています。生活リズムも整ってきており、まずは無理のない勤務条件から安定して働きたいと考えています」といった伝え方があります。

必要な配慮がある場合は、「通院日の勤務調整を相談したい」「急な残業が続く場合は事前に相談したい」など、具体的に伝えると職場側も対応を考えやすくなります。

体調管理の取り組みを一言添える

面接でブランク期間を説明する際は、体調管理の取り組みを一言添えると、現在の状態が伝わりやすくなります。

  • 定期的に通院し、主治医と相談しながら体調を管理している
  • 生活リズムを整え、安定した勤務に向けて準備している
  • 不調のサインに早めに気づけるよう、睡眠や疲労の状態を記録している

再発を完全に防ぐと断定する必要はありません。無理をしすぎず、体調の変化に早めに対応できるよう準備していることを伝えましょう。

うつ病のブランクがある方が働き方を検討しやすい職場の特徴

うつ病の療養後に再就職を考える場合は、採用されるかどうかだけでなく、無理なく働き続けられる環境かどうかも大切です。体調や希望条件に合わせて、働き方を検討しやすい職場を探しましょう。

業務内容や手順が分かりやすい職場

毎日の業務内容や手順が比較的決まっている仕事は、見通しを持って働きやすい場合があります。たとえば、データ入力、書類整理、在庫管理、清掃業務などは、業務の流れが明確な職場もあります。

ただし、同じ職種でも職場によって忙しさや求められる対応力は異なります。求人票だけで判断せず、面接時に業務量やサポート体制を確認するとよいでしょう。

勤務時間を相談しやすい職場

フレックスタイム制、短時間勤務、段階的な勤務時間の調整などが相談できる職場は、体調に合わせて働き方を考えやすい場合があります。

求人票に「時短勤務相談可」「勤務時間相談可」「残業少なめ」などの記載があるかを確認しましょう。実際にどの程度相談できるかは企業によって異なるため、面接時に無理のない範囲で確認することが大切です。

合理的配慮について相談できる職場

障害や病気の影響で職場での配慮が必要な場合は、合理的配慮について相談できる環境かどうかも重要です。合理的配慮とは、障害のある方が働くうえで支障となることについて、事業主と本人が話し合い、過重な負担にならない範囲で調整するものです。

具体的には、通院日の勤務調整、業務量の相談、相談担当者の設定、急な残業への配慮などが考えられます。ただし、配慮の内容は本人の状態や職場の業務内容によって異なります。

障害者手帳を持っている場合は、障害者雇用枠での応募を検討する方法もあります。ハローワークの専門窓口や障害者就業・生活支援センターなどに相談しながら、自分に合う働き方を考えましょう。

うつ病のブランクを経て再就職を目指す想定事例

ここでは、うつ病によるブランクがある方が再就職を目指す場合の想定事例を紹介します。実際の状況は人によって異なるため、自分に近い部分を参考にしてください。

1年半のブランク後にクローズ就労で応募したケース

30代前半のAさんは、職場のストレスをきっかけに体調を崩し、1年半ほど療養しました。体調が安定してきたため、クローズ就労で事務職の求人に応募しました。

履歴書には「病気療養のため休養」と記載し、面接では「体調を崩して療養していましたが、現在は就労に向けて生活リズムを整えています」と説明しました。病名を詳しく話すのではなく、現在の状態と働く意欲を伝えることを意識したケースです。

支援機関を利用してオープン就労を目指したケース

30代後半のBさんは、療養後に支援機関を利用しながら再就職を目指しました。生活リズムの安定、ビジネスマナー、パソコンスキルの確認などに取り組み、障害者雇用枠で事務職へ応募しました。

職務経歴書には「就労に向けた準備期間として支援機関を利用し、生活リズムの安定と事務作業の練習に取り組みました」と記載しました。面接では、必要な配慮と現在の体調管理について説明し、自分のペースに合う働き方を相談したケースです。

再就職後に無理なく働くために整えておきたいこと

再就職後は、新しい環境に慣れるまで心身に負担がかかることがあります。長く働き続けるためには、入社前から生活リズムや相談先を整えておくことが大切です。

働き始める前に確認したい体調と生活リズム

就職活動を進める前に、現在の生活リズムや体調を確認しておきましょう。

  • 起床・就寝時間が大きく乱れていないか
  • 食事や服薬がある場合、無理なく続けられているか
  • 外出や通勤を想定した行動ができそうか
  • 疲れたときに休む方法や相談先があるか
  • 主治医と就労について相談できているか

すべてが完璧である必要はありません。不安な点がある場合は、主治医や支援機関に相談しながら、無理のない就職活動の進め方を考えましょう。

職場に伝える配慮事項を整理する

オープン就労の場合は、職場に相談したい配慮事項を事前に整理しておくと安心です。

  • 通院日の勤務時間を相談したい
  • 入社直後は残業を少なめにしたい
  • 業務量が急に増える場合は事前に相談したい
  • 体調に変化が出たときの相談担当者を決めたい

配慮事項は、希望を一方的に伝えるものではなく、職場と相談しながら現実的な方法を決めていくものです。自分の状態を整理して伝えることは、安定して働くための準備にもつながります。

うつ病のブランクは正しく整理して再就職の準備につなげよう

うつ病によるブランクがある場合でも、履歴書や職務経歴書の書き方を工夫することで、状況を落ち着いて伝えやすくなります。大切なのは、事実と異なる内容を書かず、現在の体調や働く準備ができていることを分かりやすく説明することです。

クローズ就労を選ぶ場合は、病名を詳しく書かずに「病気療養のため休養」と表現する方法があります。オープン就労を選ぶ場合は、現在の状態や必要な配慮を整理し、無理のない働き方を相談できるようにしておきましょう。

再就職の進め方は、体調や生活状況によって異なります。一人で判断しにくいときは、主治医、ハローワーク、就労支援機関などに相談しながら、自分に合った一歩を考えてみてください。

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