就労継続支援と就労移行支援の違いを一覧比較|選び方も解説

就労支援について

「就労移行支援と就労継続支援は、何が違うのだろう」と迷っていませんか。どちらも障害のある方の働くことを支える障害福祉サービスですが、目的や対象者、働き方には違いがあります。

この記事では、就労移行支援・就労継続支援A型・就労継続支援B型の違いを、目的、雇用契約、費用、利用期間などの視点から整理します。自分や家族に合う支援を考えるための参考にしてください。

就労継続支援と就労移行支援の違いを比較

就労移行支援と就労継続支援は、どちらも障害のある方の就労を支える制度です。ただし、一般企業への就職を目指すのか、福祉サービスを利用しながら働くのかによって、選ぶサービスが変わります。

比較項目:目的

就労移行支援:一般企業などへの就職を目指し、必要な知識や能力を身につけるための訓練を行うサービスです。

就労継続支援A型:一般企業での就労が難しい方が、事業所と雇用契約を結び、支援を受けながら働くサービスです。

就労継続支援B型:雇用契約を結ぶことが難しい方が、就労の機会や生産活動の機会を得ながら、自分の状態に合わせて働くサービスです。

比較項目:雇用契約

就労移行支援:雇用契約は結ばず、訓練や就職活動の支援が中心です。

就労継続支援A型:原則として事業所と雇用契約を結びます。

就労継続支援B型:雇用契約は結ばず、生産活動に応じて工賃が支払われます。

比較項目:賃金・工賃

就労移行支援:訓練が中心のため、通常は賃金や工賃は発生しません。

就労継続支援A型:雇用契約に基づき、最低賃金以上の賃金が支払われます。

就労継続支援B型:雇用契約ではないため賃金ではなく、作業に応じた工賃が支払われます。厚生労働省の公表では、令和5年度の平均工賃月額は22,649円に修正されています。

比較項目:利用期間

就労移行支援:原則として利用期間は2年です。必要性が認められる場合、自治体の判断により延長が認められることもあります。

就労継続支援A型・B型:就労移行支援のような一律の2年制限はありません。ただし、利用できる内容や期間は本人の状況、自治体の支給決定、事業所の受け入れ状況によって異なります。

比較項目:費用

就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型はいずれも障害福祉サービスのため、利用者負担は所得に応じて決まります。自己負担が0円になる場合もありますが、世帯の所得状況などによって異なるため、市区町村の窓口で確認することが大切です。

就労移行支援とはどんな制度か

就労移行支援は、一般企業などで働くことを目指す障害のある方に向けたサービスです。就職に必要な知識や能力を身につけるため、訓練や就職活動の支援を受けながら準備を進めます。

就労移行支援の目的とサービス内容

就労移行支援の目的は、一般就労に向けて必要な力を身につけ、就職につなげることです。すぐに働くことが難しい場合でも、生活リズムや職業スキルを整えながら段階的に準備できます。

  • パソコン操作、軽作業、接客などの職業訓練
  • 生活リズムや通所習慣を整える支援
  • 履歴書作成や面接練習などの就職活動支援
  • 職場見学や職場実習の機会
  • 就職後の職場定着に向けた支援

訓練だけでなく、就職活動や就職後の安定に向けた支援まで受けられる点が特徴です。ただし、支援内容は事業所によって異なるため、利用前に確認しておくと安心です。

就労移行支援の対象者と利用条件

就労移行支援は、一般就労を希望し、企業などで雇用されることが可能と見込まれる障害のある方が対象です。原則として、利用開始時に65歳未満の方が対象とされています。

対象になる障害は、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などです。障害者手帳がない場合でも、医師の診断書や自治体の判断により利用できる場合があります。

実際に利用できるかどうかは、市区町村の支給決定によって判断されます。そのため、自分が対象になるか迷う場合は、自治体の障害福祉窓口や相談支援事業所で確認することが大切です。

就労移行支援の利用期間と費用

就労移行支援の利用期間は、原則として2年間です。就職に向けた準備状況や本人の状態によっては、自治体の判断で延長が認められる場合もあります。

費用は、障害福祉サービスの利用者負担の仕組みに基づき、所得に応じて月額上限が設定されています。生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯では自己負担が0円となる場合があります。一方で、課税世帯では負担が発生することもあります。

自己負担額は世帯状況や所得によって変わるため、利用前に市区町村の窓口で確認しましょう。

就労継続支援とはどんな制度か

就労継続支援は、一般企業で働くことが難しい方に対して、就労の機会や生産活動の機会を提供する障害福祉サービスです。A型とB型があり、雇用契約の有無や働き方に違いがあります。

就労継続支援A型の特徴と対象者

就労継続支援A型は、一般企業での就労が難しいものの、雇用契約を結んで働くことが可能な方に向けたサービスです。利用者は事業所と雇用契約を結び、支援を受けながら働きます。

  • 事業所と雇用契約を結ぶ
  • 最低賃金以上の賃金が支払われる
  • 労働時間や勤務日数は事業所や本人の状況によって異なる
  • 一般就労に向けた支援を受けられる場合がある

社会保険への加入は、勤務時間や雇用条件などによって決まります。すべての利用者が必ず加入できるわけではないため、利用前に条件を確認することが大切です。

対象者は、一般企業での就労が難しいものの、雇用契約に基づいて働くことが可能と判断される方です。原則として利用開始時に65歳未満の方が対象ですが、例外的な取り扱いがある場合もあります。

就労継続支援B型の特徴と対象者

就労継続支援B型は、一般企業での就労や雇用契約に基づく就労が難しい方に対して、就労の機会や生産活動の機会を提供するサービスです。雇用契約を結ばないため、体調や障害の状態に合わせて利用しやすい特徴があります。

  • 雇用契約を結ばずに利用する
  • 作業に応じて工賃が支払われる
  • 通所日数や作業時間は本人の状況に合わせて調整される場合がある
  • 作業内容は事業所によって異なる

B型では、手工芸、清掃、農作業、軽作業、カフェ運営、パソコン作業など、事業所によってさまざまな生産活動が行われています。工賃は作業内容や通所日数、事業所の収益状況によって差があります。

B型は「生活を整える場所」「社会とのつながりを持つ場所」としての側面もあります。ただし、制度上は就労の機会や生産活動の機会を提供する障害福祉サービスであるため、単なる居場所としてだけ説明しないことが大切です。

就労移行支援が向いている人の特徴

将来的に一般企業への就職を目指している人

就労移行支援は、将来的に一般企業で働きたい方に向いています。今すぐ就職することに不安がある場合でも、訓練や支援を通じて段階的に準備を進められます。

たとえば、長く仕事から離れていた方が、通所を通じて生活リズムを整え、パソコンスキルや面接対策を学びながら就職を目指すケースがあります。ただし、就職できる時期や職種は本人の状況によって異なります。

  • 一般就労に向けて準備したい
  • 就職活動の進め方を学びたい
  • 自分に合う職場を支援者と一緒に考えたい

このような方は、就労移行支援の対象になりやすいと考えられます。

就労継続支援から一般就労を目指したい人

就労継続支援A型やB型を利用している方が、次の段階として一般就労を目指す場合、就労移行支援が選択肢になることがあります。

ただし、就労移行支援には原則2年の利用期間があります。すでに別の支援を利用している場合は、現在の支援員、相談支援専門員、市区町村の窓口と相談しながら、切り替えの時期や手続きを確認することが大切です。

就労継続支援が向いている人の特徴

一般就労がまだ難しいと感じている人

就労継続支援は、働きたい気持ちはあるものの、体調や障害の状態から一般企業で働くことがまだ難しい方に向いています。

たとえば、体調に波がある方や、長時間の勤務に不安がある方は、就労継続支援B型で短時間から生産活動に参加することが選択肢になる場合があります。一方で、雇用契約を結んで働ける状態であれば、A型が合うこともあります。

どちらが合うかは、本人の希望、体調、働ける時間、必要な配慮によって変わります。

自分のペースで働きながら社会参加したい人

就労継続支援B型は、雇用契約に基づく働き方が難しい方でも、生産活動を通じて社会参加しやすいサービスです。工賃の金額だけでなく、通いやすさ、作業内容、人間関係、体調への配慮なども大切な判断材料になります。

「働く練習をしたい」「生活リズムを整えたい」「人とのつながりを持ちたい」という方にとって、B型は選択肢の一つになります。ただし、収入面では一般就労やA型とは仕組みが異なるため、工賃だけで生活を支えることが難しい場合もあります。

就労移行支援と就労継続支援を同時に利用できるか

就労移行支援と就労継続支援は、それぞれ目的が異なる就労系障害福祉サービスです。一般的には、同じ時期に複数の就労系サービスを併用するのではなく、本人の状態や目標に合わせて必要なサービスが支給決定されます。

ただし、支給決定の考え方や取り扱いは、本人の状況や自治体の判断によって異なる場合があります。そのため、現在利用しているサービスから別のサービスへ移りたい場合や、併用の可否を確認したい場合は、市区町村の障害福祉窓口や相談支援専門員に相談することが大切です。

自己判断で利用先を決めるのではなく、支援の目的、利用期間、体調、働き方の希望を整理したうえで相談すると、必要な手続きが分かりやすくなります。

支援を選ぶ前に確認しておきたい手続きの流れ

受給者証の取得方法

就労移行支援や就労継続支援を利用するには、原則として「障害福祉サービス受給者証」が必要です。受給者証は、市区町村がサービスの利用を認めたことを示すものです。

取得までの一般的な流れは、次のようになります。

  • 市区町村の障害福祉窓口に相談する
  • 利用したいサービスについて申請する
  • 本人の状況や生活環境について聞き取り調査を受ける
  • サービス等利用計画案を作成する
  • 市区町村による支給決定を受ける
  • 受給者証の交付後、事業所と契約して利用を開始する

申請から受給者証の交付までにかかる期間は、自治体や本人の状況によって異なります。利用を考え始めた段階で、早めに必要書類や流れを確認しておくと安心です。

主な相談窓口

就労支援を利用したい場合は、まず相談先を確認することが大切です。どのサービスが合うか分からない場合でも、相談しながら整理できます。

  • 市区町村の障害福祉課などの窓口
  • 基幹相談支援センター
  • 相談支援事業所
  • 障害者就業・生活支援センター
  • ハローワークの専門援助部門

相談先によって、制度説明、生活面の相談、就職活動の相談など、対応できる内容が異なります。必要に応じて複数の機関と連携しながら進めることもあります。

就労選択支援も選択肢の一つ

就労系障害福祉サービスには、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労定着支援に加えて、就労選択支援もあります。

就労選択支援は、本人の希望や能力、適性などを整理し、より合う働き方や支援を選べるようにするサービスです。一般就労を目指すのか、A型やB型を利用するのか迷っている場合に、選択を考えるための材料になることがあります。

すべての方が必ず利用するものではありませんが、働き方の方向性に迷う場合は、市区町村の窓口や相談支援専門員に確認するとよいでしょう。

支援制度を選んだあとに活用できる就労定着支援とは

就労定着支援は、障害福祉サービスなどを利用して一般就労した方が、就職後も安定して働き続けられるよう支援するサービスです。

就職直後は、新しい環境に慣れること、体調を整えること、人間関係を築くことに不安を感じる場合があります。就労定着支援では、本人や職場と連携しながら、働き続けるための課題を整理します。

  • 職場での困りごとや人間関係の相談
  • 生活リズムや体調管理に関する支援
  • 企業との連絡調整
  • 働き続けるために必要な課題整理

就職後6か月間は、就労移行支援事業所などによる職場定着の支援を受けられる場合があります。その後、必要に応じて就労定着支援を利用でき、期間は最長3年間とされています。

就職することだけでなく、働き続けるための支援まで確認しておくと、将来の不安を整理しやすくなります。

まとめ|就労継続支援と就労移行支援の違いを理解して自分に合う支援を考えよう

就労移行支援と就労継続支援は、どちらも障害のある方の働くことを支える制度ですが、目的や働き方は異なります。一般企業への就職を目指す場合は就労移行支援、雇用契約を結んで働きたい場合は就労継続支援A型、雇用契約にとらわれず自分の状態に合わせて生産活動に参加したい場合は就労継続支援B型が選択肢になります。

ただし、どの支援が合うかは、障害の状態、体調、働ける時間、将来の希望、自治体の支給決定によって変わります。迷ったときは一人で判断せず、市区町村の障害福祉窓口や相談支援専門員に相談しながら、自分に合う支援を整理することが大切です。

福岡市博多区の就労継続支援A型・B型事業所「パラスポ」のご案内

当事業所では、「無理のない通所」を第一に考え、一人ひとりの体調や目標に合わせたサポートを行っています。

  • 海が見えるリラックスできるロケーション
  • 社会復帰からの一般就労をしっかりサポート
  • 通所も安心の「送迎あり」(※B型利用者のみ)
  • 美味しい「昼食提供あり」(※条件あり)

選べる作業内容

【A型】の仕事内容
  • AIを使用したWEBコンテンツ制作
  • PCデータ入力
  • リラクゼーションセラピスト
  • 和菓子などの販売、接客業務
  • 食器洗浄などの軽作業
【B型】の仕事内容
  • PCデータ入力
  • 室内で座って行える軽作業

「自分に合っているか不安…」という方も、まずは事業所の雰囲気を見学してみませんか?
ご家族や支援機関の方と同伴での見学・体験も大歓迎です。

就労継続支援A型・B型事業所 パラスポ
〒812-0021
福岡市博多区築港本町13-6
ベイサイドプレイス博多C館3F
Mail:paraspoism002@gmail.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました