精神障害がある人の働き方|就労継続支援A型・B型とパートの違いを比較

就労支援について

精神障害があり、仕事を再開したいと考えたとき、「パートで働くべきか」「就労継続支援A型やB型を利用できるのか」と迷う方は少なくありません。

精神障害がある方の働き方は、体調の安定度、通える日数、必要な配慮、収入の見通しによって合う選択肢が異なります。この記事では、一般企業のパート・アルバイト、就労継続支援A型、就労継続支援B型の違いを、対象者・収入・利用料・向いている人の観点から整理します。

傷病手当金や障害年金との関係は、加入している保険者や本人の状況によって判断が異なります。制度を利用している方は、必ず健康保険組合、協会けんぽ、年金事務所、主治医、相談支援専門員などに確認しながら進めましょう。

  1. 精神障害がある人が短時間勤務から考えたい理由
    1. 体調の波を見ながら働くことが大切
    2. 短時間勤務は生活リズムを整えるきっかけになる
  2. 精神障害のある人が働き方を選ぶときの基準
    1. 勤務時間と通所・出勤日数
    2. 体調不良時の相談や調整がしやすいか
    3. 通勤や職場環境の負担
  3. パート・就労継続支援A型・B型の違い
  4. 一般企業のパート・アルバイトで働く場合
    1. 短時間勤務を選びやすい職種の例
    2. 障害者雇用枠を活用する方法
    3. パート・アルバイトが向いている人
  5. 就労継続支援A型で働く場合
    1. 就労継続支援A型の仕組み
    2. A型の対象となる人
    3. A型が向いている人
  6. 就労継続支援B型を利用する場合
    1. 就労継続支援B型の仕組み
    2. B型の対象となる人
    3. B型が向いている人
  7. 就労継続支援A型とB型の違い
  8. 就労移行支援との違い
  9. 短時間勤務中の収入と制度の注意点
    1. 傷病手当金との関係
    2. 障害年金との関係
    3. 就労継続支援の利用料
  10. 自分に合った働き方や事業所を選ぶ手順
    1. 1. 主治医に働き始めたいことを相談する
    2. 2. 相談窓口を利用する
    3. 3. 見学や体験で事業所の雰囲気を確認する
    4. 4. 複数の選択肢を比較する
  11. よくある質問
    1. 精神障害者保健福祉手帳がなくても就労継続支援は利用できますか?
    2. 就労継続支援A型とB型はどちらから始めればよいですか?
    3. 就労継続支援を利用しながら障害年金は受け取れますか?
    4. 傷病手当金を受給しながら就労継続支援を利用できますか?
    5. 就労継続支援の交通費は支給されますか?
  12. まとめ|精神障害がある人は体調に合う働き方を相談しながら選ぼう
    1. 福岡市博多区の 就労継続支援A型・B型事業所 「パラスポ」のご案内
      1. 選べる作業内容

精神障害がある人が短時間勤務から考えたい理由

精神障害がある方が仕事を再開するときは、いきなり長時間勤務を目指すのではなく、短時間から始める方法を検討することがあります。体調や生活リズムに合わせて少しずつ慣れていくことで、無理の少ない働き方を考えやすくなります。

体調の波を見ながら働くことが大切

精神障害がある方の中には、日によって集中力や疲れやすさ、気分の安定度に波がある方もいます。体調が良い日に無理をしすぎると、翌日以降に疲れが出る場合もあります。

そのため、最初は「もう少しできそう」と感じるくらいの勤務時間から始め、主治医や支援者と相談しながら少しずつ調整することが大切です。短時間勤務は、体調を確認しながら働くための選択肢のひとつです。

短時間勤務は生活リズムを整えるきっかけになる

休職や離職の期間が長くなると、起床時間や外出の習慣が乱れやすくなることがあります。週数日・短時間から通うことで、生活リズムを少しずつ整えるきっかけになる場合があります。

ただし、適切な勤務時間や日数は人によって異なります。一般的な目安だけで決めず、体調、通院状況、服薬の影響、通勤負担などを含めて考えましょう。

精神障害のある人が働き方を選ぶときの基準

短時間勤務といっても、職場の環境や求められる働き方はさまざまです。自分に合う選択肢を考えるには、勤務時間だけでなく、休みやすさ、仕事内容、通勤負担、相談できる環境を確認することが大切です。

勤務時間と通所・出勤日数

最初から多くの時間を入れると、疲労が蓄積して続けにくくなる場合があります。体調に不安がある場合は、週2〜3日、1日数時間程度など、無理のない範囲から検討するとよいでしょう。

ただし、就労継続支援A型は雇用契約を結ぶため、事業所ごとに勤務日数や勤務時間の目安があります。B型はA型より柔軟に通所できる場合がありますが、具体的な利用日数や時間は事業所や市区町村の支給決定によって異なります。

体調不良時の相談や調整がしやすいか

精神障害がある方にとって、体調が悪い日の対応を事前に確認しておくことは重要です。パート・アルバイトの場合も、就労継続支援の場合も、欠席や遅刻の連絡方法、シフト変更の可否、作業量の調整について確認しておきましょう。

  • 体調不良時の連絡方法
  • 当日欠席への対応
  • 勤務日数や作業時間の調整可否
  • 相談できる担当者の有無
  • 障害や体調への配慮を相談できる雰囲気

通勤や職場環境の負担

仕事内容だけでなく、通勤時間や職場の音、照明、人間関係の距離感も負担になる場合があります。見学や面接の際は、実際の通勤経路や職場の雰囲気も確認しておくと安心です。

  • 通勤時間や乗り換え回数
  • 混雑する時間帯を避けられるか
  • 休憩スペースがあるか
  • 作業場所の音や明るさ
  • 人との関わりの多さ

パート・就労継続支援A型・B型の違い

精神障害がある方の短時間勤務の選択肢には、一般企業のパート・アルバイト、就労継続支援A型、就労継続支援B型があります。それぞれ雇用契約の有無、収入、支援の内容が異なります。

項目 パート・アルバイト 就労継続支援A型 就労継続支援B型
雇用契約 あり あり なし
収入 給与 給与 工賃
最低賃金 適用あり 適用あり 適用なし
利用申請 不要 市区町村への申請が必要 市区町村への申請が必要
支援の有無 職場による 支援を受けながら働く 作業や生産活動の機会を通じて支援を受ける
向いている状態 体調が比較的安定している方 一定の勤務日数・時間で働ける見通しがある方 体調の波が大きく、短時間・少ない日数から始めたい方

上記は一般的な整理です。実際の勤務日数、利用条件、収入、支援内容は、事業所や地域、本人の状況によって異なります。

一般企業のパート・アルバイトで働く場合

一般企業のパート・アルバイトは、身近で探しやすい働き方です。短時間勤務の求人もありますが、職場によって障害や体調への配慮の度合いは異なります。

短時間勤務を選びやすい職種の例

精神障害がある方にとって働きやすい職種は、本人の得意・不得意によって異なります。以下は一例です。

  • データ入力や事務補助
  • 清掃
  • 軽作業や仕分け
  • 在宅でできる入力作業
  • 接客が少なめのバックヤード業務

「人と話す仕事が苦手」「音が多い場所が苦手」「立ち仕事がつらい」など、自分にとって負担になりやすい条件を整理しておくと、求人を選びやすくなります。

障害者雇用枠を活用する方法

障害者手帳を持っている場合は、障害者雇用枠で働く方法もあります。障害者雇用枠では、勤務時間、業務内容、通院への配慮などを相談しやすい場合があります。

求人を探す際は、ハローワークの障害者専門窓口や、障害者就業・生活支援センターなどに相談できます。障害者手帳がない場合は、障害者雇用枠の対象にならないことが多いため、一般雇用で配慮を相談する方法や、就労継続支援の利用を検討する方法があります。

パート・アルバイトが向いている人

  • 体調が比較的安定している方
  • 一般企業の環境で働いてみたい方
  • 勤務条件や配慮事項を自分で相談できる方
  • 将来的に勤務時間を増やしたい方

就労継続支援A型で働く場合

就労継続支援A型は、通常の事業所で働くことが難しい障害のある方が、事業所と雇用契約を結び、支援を受けながら働く障害福祉サービスです。

就労継続支援A型の仕組み

A型では雇用契約を結ぶため、原則として最低賃金以上の給与が支払われます。一方で、雇用契約に基づく働き方になるため、一定の勤務日数や勤務時間、作業ルールに対応できるかも確認されます。

厚生労働省の令和6年度実績では、就労継続支援A型事業所の平均賃金月額は91,451円です。ただし、実際の収入は地域の最低賃金、勤務時間、出勤日数、事業所の仕事内容によって異なります。

A型の対象となる人

A型は、通常の事業所に雇用されることが困難で、雇用契約に基づき継続的に就労することが可能と見込まれる方が対象です。具体的な利用可否は、市区町村の支給決定や本人の状況によって判断されます。

障害者手帳がない場合でも、医師の診断書や自立支援医療の受給状況などにより、障害福祉サービスの利用を相談できる場合があります。ただし、自治体によって必要書類や判断が異なるため、市区町村の福祉窓口に確認しましょう。

A型が向いている人

  • 週に数日、一定時間働ける見通しがある方
  • 給与を得ながら支援を受けて働きたい方
  • 将来的に一般就労を目指したい方
  • 作業内容や勤務ルールにある程度対応できる方

就労継続支援B型を利用する場合

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばずに、生産活動や作業の機会を通じて就労に必要な力の維持・向上を目指す障害福祉サービスです。

就労継続支援B型の仕組み

B型は雇用契約を結ばないため、給与ではなく工賃が支払われます。最低賃金は適用されませんが、A型よりも通所日数や作業時間を相談しやすい場合があります。

厚生労働省の令和6年度実績では、就労継続支援B型事業所の平均工賃月額は24,141円です。ただし、工賃は事業所の作業内容、通所日数、地域によって大きく異なります。

B型の対象となる人

B型は、通常の事業所に雇用されることが困難で、就労の機会や生産活動の機会を通じて、知識や能力の向上・維持が期待される方が対象です。

たとえば、就労経験があるものの年齢や体力面から一般企業で働くことが難しくなった方、就労移行支援を利用しても一般就労に結びつかなかった方、50歳以上の方や障害基礎年金1級を受給している方などが対象例として挙げられます。該当しない場合でも、就労面のアセスメントを経て利用を検討できる場合があります。

B型が向いている人

  • 体調の波が大きく、短時間から始めたい方
  • 雇用契約を結ぶ働き方にまだ不安がある方
  • まずは外出や生活リズムを整えたい方
  • 作業を通じて社会とのつながりを持ちたい方

就労継続支援A型とB型の違い

A型とB型の大きな違いは、雇用契約の有無です。A型は雇用契約を結び、給与が支払われます。B型は雇用契約を結ばず、作業に応じた工賃が支払われます。

項目 A型 B型
雇用契約 あり なし
収入の種類 給与 工賃
最低賃金 適用あり 適用なし
通所・勤務の柔軟性 事業所の勤務条件による 比較的相談しやすい場合がある
向いている人 一定の勤務ができる見通しがある方 短時間・少日数から始めたい方

収入面だけで選ぶのではなく、今の体調、通える日数、作業内容、支援体制、将来の目標を含めて考えることが大切です。

就労移行支援との違い

就労移行支援は、一般企業への就職を目指す方が、就職に必要な知識や能力を身につけるための障害福祉サービスです。ビジネスマナー、応募書類の作成、面接練習、職場実習などを行う場合があります。

就労継続支援A型・B型が「働く場や作業の機会を通じて支援を受けるサービス」であるのに対し、就労移行支援は「一般就労に向けた準備をするサービス」と考えると分かりやすいでしょう。

どちらを先に利用するかは、本人の体調や目標によって異なります。主治医、相談支援専門員、ハローワークなどに相談しながら検討しましょう。

短時間勤務中の収入と制度の注意点

短時間で働き始めるときは、給与や工賃だけでなく、傷病手当金、障害年金、障害福祉サービスの利用料も確認しておく必要があります。

傷病手当金との関係

傷病手当金は、業務外の病気やけがで仕事に就けず、給与の支払いがない場合などに支給される健康保険の制度です。支給期間は、支給開始日から通算して1年6か月です。

就労継続支援A型は雇用契約があり給与が発生するため、給与が支払われる日は傷病手当金の支給対象外となる可能性があります。ただし、給与額が傷病手当金より少ない場合の扱いなど、個別判断が必要です。

就労継続支援B型は雇用契約がないため、A型とは扱いが異なる場合があります。しかし、通所状況や活動内容によって判断が分かれる可能性があるため、利用前に加入している健康保険組合や協会けんぽに確認しましょう。

障害年金との関係

障害年金を受給しながら働くこと自体は可能な場合があります。ただし、更新時には障害の状態、日常生活の状況、就労状況などが確認されることがあります。

精神障害の場合、収入額だけで等級が決まるわけではありません。仕事内容、勤務時間、職場で受けている配慮、欠勤状況、日常生活への影響なども含めて判断されるため、不安がある場合は年金事務所や社会保険労務士に相談しましょう。

就労継続支援の利用料

就労継続支援A型・B型を利用する場合、障害福祉サービスの利用者負担が発生する場合があります。ただし、所得に応じて月ごとの負担上限額が定められています。

区分 世帯の収入状況 負担上限月額
生活保護 生活保護受給世帯 0円
低所得 市町村民税非課税世帯 0円
一般1 市町村民税課税世帯で所得割16万円未満 9,300円
一般2 上記以外 37,200円

18歳以上の障害者の場合、所得を判断する世帯の範囲は原則として本人と配偶者です。実際の負担額は市区町村で確認してください。

自分に合った働き方や事業所を選ぶ手順

精神障害がある方が働き方を選ぶときは、一人で決めようとせず、相談しながら進めることが大切です。

1. 主治医に働き始めたいことを相談する

まずは、現在の体調で働き始めてもよいかを主治医に相談しましょう。勤務時間、日数、避けた方がよい環境、通院との両立について確認しておくと安心です。

2. 相談窓口を利用する

働き方に迷う場合は、以下のような窓口に相談できます。

  • 市区町村の障害福祉窓口
  • 相談支援事業所
  • ハローワークの障害者専門窓口
  • 障害者就業・生活支援センター
  • 就労移行支援事業所

3. 見学や体験で事業所の雰囲気を確認する

就労継続支援A型・B型を検討する場合は、見学や体験を通じて、作業内容やスタッフの雰囲気を確認しましょう。

  • 作業内容が自分に合っているか
  • 体調不良時の対応を相談できるか
  • 通所時間や日数を調整できるか
  • 休憩しやすい環境があるか
  • スタッフに相談しやすい雰囲気か

4. 複数の選択肢を比較する

最初に見学した事業所だけで決める必要はありません。可能であれば複数の事業所や求人を比較し、自分に合う環境を探しましょう。

よくある質問

精神障害者保健福祉手帳がなくても就労継続支援は利用できますか?

手帳がなくても、医師の診断書や自立支援医療の受給状況などにより、利用を相談できる場合があります。ただし、利用可否や必要書類は自治体によって異なるため、市区町村の福祉窓口に確認しましょう。

就労継続支援A型とB型はどちらから始めればよいですか?

一定の勤務日数や勤務時間で働ける見通しがある場合はA型、体調の波が大きく短時間・少日数から始めたい場合はB型が合うことがあります。ただし、どちらが合うかは本人の状態によって異なるため、主治医や相談支援専門員に相談しながら決めましょう。

就労継続支援を利用しながら障害年金は受け取れますか?

働きながら障害年金を受け取れる場合はあります。ただし、更新時には就労状況や日常生活の状況が確認されることがあります。不安がある場合は、年金事務所や社会保険労務士に相談しましょう。

傷病手当金を受給しながら就労継続支援を利用できますか?

傷病手当金は、仕事に就けない状態や給与の支払い状況などによって判断されます。A型は雇用契約があり給与が発生するため、支給に影響する可能性があります。B型も一律に判断できないため、利用前に加入している健康保険組合や協会けんぽに確認してください。

就労継続支援の交通費は支給されますか?

交通費の扱いは事業所や自治体によって異なります。全額支給、一部支給、支給なしの場合があるため、見学や体験の際に事業所へ確認しましょう。自治体によっては通所に関する助成制度がある場合もあります。

まとめ|精神障害がある人は体調に合う働き方を相談しながら選ぼう

精神障害がある方が仕事を始めるときは、いきなり長時間勤務を目指す必要はありません。体調や生活リズムに合わせて、短時間勤務、就労継続支援A型、就労継続支援B型などを比較しながら、自分に合う方法を考えることが大切です。

パート・アルバイトは一般企業で働く選択肢、A型は雇用契約を結んで支援を受けながら働く選択肢、B型は雇用契約を結ばずに作業や生産活動の機会を通じて支援を受ける選択肢です。

傷病手当金、障害年金、利用料、交通費などは個別の状況によって扱いが異なります。主治医、市区町村の福祉窓口、相談支援専門員、ハローワークなどに相談しながら、無理のない一歩を考えていきましょう。

福岡市博多区の 就労継続支援A型・B型事業所 「パラスポ」のご案内

当事業所では、「無理のない通所」を第一に考え、 一人ひとりの体調や目標に合わせたサポートを行っています。

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選べる作業内容

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【B型】の仕事内容
  • PCデータ入力
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ご家族や支援機関の方と同伴での見学・体験も大歓迎です。

就労継続支援A型・B型事業所 パラスポ
〒812-0021
福岡市博多区築港本町13-6
ベイサイドプレイス博多C館3F
Mail:paraspoism002@gmail.com

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