精神疾患が理解されない・辛い…その孤独は「あなたのせい」ではない

就労支援について

「また怠けている」「気合いが足りないだけではないの」——そんな言葉を、身近な人から受け取って傷ついたことはないでしょうか。

否定したくても、うまく言葉が出てこない。説明しようとするたびに、かえって疲れてしまう。そのうち「どうせ話しても分かってもらえない」と、本音をしまい込むようになることもあります。

精神疾患が理解されない、辛いと感じるのは、あなたの気持ちが弱いからでも、伝え方だけの問題でもありません。精神疾患は外から見えにくく、症状の波もあるため、周囲に伝わりにくい面があります。

この記事では、精神疾患が理解されにくい理由、理解を求め続けることによる疲れ、そして「理解がある場所」を探すという選択肢について解説します。

  1. 精神疾患が「理解されない・辛い」と感じやすい理由
    1. 外から見えにくいため、誤解されやすい
    2. 症状に波があるため「頑張ればできる」と思われやすい
  2. 「分かってほしい」と伝え続けることが疲れる理由
    1. 理解を求めるたびに傷つくことがある
    2. 説明の技術だけでは解決しないこともある
  3. 誤解されやすいときに陥りやすい思い込み
  4. 「理解させる努力」ではなく「理解がある場所」を探すという考え方
    1. 環境を変えることは逃げではない
    2. 同じ経験を持つ人がいる場所で安心できることがある
  5. 精神疾患への理解がある場所の例
    1. 就労移行支援
    2. 就労継続支援A型
    3. 就労継続支援B型
    4. 精神科デイケア
    5. 当事者グループ・ピアサポート
  6. 支援の場を利用するときに知っておきたいこと
    1. 利用条件と手続きの基本
    2. 費用について
  7. よくある質問
    1. Q1. 精神障害者保健福祉手帳がないと、支援事業所は利用できませんか?
    2. Q2. 見学だけでも大丈夫ですか?すぐ通わないといけませんか?
    3. Q3. どのような疾患の方が利用していますか?
    4. Q4. まだ働けるほど回復していないと感じていても利用できますか?
    5. Q5. 通っていることを職場や周囲に知られることはありますか?
  8. まとめ
  9. 免責事項
  10. 参考資料
    1. 福岡市博多区の 就労継続支援A型・B型事業所 「パラスポ」のご案内
      1. 選べる作業内容

精神疾患が「理解されない・辛い」と感じやすい理由

外から見えにくいため、誤解されやすい

起き上がれない朝がある。予定をキャンセルせざるを得ない日がある。それでも、外から見ると「普通に見える」ことがあります。そのため、「昨日はできていたのに」「気持ちの問題では」と言われてしまう場合があります。

骨折であれば包帯が見え、高熱であれば体温計の数字があります。しかし、うつ病、双極性障害、統合失調症、不安障害などの精神疾患は、症状が外見だけでは分かりにくいことがあります。

精神疾患には、気分、意欲、思考、睡眠、対人関係、日常生活などに影響が出るものがあります。ただし、症状の出方や程度は疾患や本人の状態によって異なります。

厚生労働省の資料では、令和5年患者調査に基づく精神疾患を有する総患者数は約603.0万人とされています。多くの人が精神疾患と関わっている一方で、正しい理解が十分に広がっているとは言い切れない面もあります。

「見えないから伝わりにくい」のは、あなたの説明が足りないからとは限りません。精神疾患の特性として、周囲に状態が伝わりにくい場合があると考えておくことが大切です。

症状に波があるため「頑張ればできる」と思われやすい

精神疾患の症状には波があります。調子のよい日と悪い日の差が大きいことも、誤解につながりやすい理由のひとつです。

「昨日は外出できていたのに、今日はなぜ動けないの?」と聞かれても、本人にも説明が難しいことがあります。症状の波は、本人の努力だけで完全にコントロールできるものではありません。

それでも周囲からは「気分次第」「やる気の問題」と受け取られてしまう場合があります。このようなすれ違いが続くと、理解されない辛さが積み重なっていきます。

「分かってほしい」と伝え続けることが疲れる理由

理解を求めるたびに傷つくことがある

分かってほしくて話したのに、「気にしすぎ」「みんな同じだよ」と返されることがあります。そうした経験が重なると、話すこと自体が怖くなってしまう場合があります。

本当は助けてほしいのに、話すたびに否定される。説明する前から諦めてしまう。こうした状態が続くと、孤独感が強くなることがあります。

説明の技術だけでは解決しないこともある

「もっとうまく話せれば分かってもらえるはず」と思い、何度も説明を試みる人もいます。しかし、受け取る側に精神疾患への知識や経験が少ない場合、どれだけ丁寧に話しても伝わりにくいことがあります。

もちろん、伝え方を工夫することで理解が進む場合もあります。ただし、すべてを自分の説明不足のせいにする必要はありません。

「伝わらないのは自分が悪いから」ではなく、「伝わりにくい状況がある」と捉えるだけでも、自分を責める気持ちを少し軽くできる場合があります。

誤解されやすいときに陥りやすい思い込み

精神疾患を抱えていると、気づかないうちに自分を責める考え方にはまり込んでしまうことがあります。代表的な思い込みを整理します。

  • 「もっとうまく説明できれば分かってもらえる」
    説明の工夫は大切ですが、受け取る側の知識や経験にも左右されます。
  • 「家族なら理解してくれるはず」
    近しい関係でも、精神疾患について知らなければ誤解が起きることがあります。
  • 「理解されないのは自分がおかしいから」
    理解されないことは、あなたの人格や価値を否定するものではありません。

こうした思い込みに気づくと、「相手に理解させなければならない」という考え方から少し距離を置ける場合があります。

周囲を変えようと努力し続けるだけが選択肢ではありません。理解が得られやすい場所や、相談しやすい環境を探すことも大切な選択肢です。

「理解させる努力」ではなく「理解がある場所」を探すという考え方

環境を変えることは逃げではない

今いる場所で理解を得ようとすることだけが、唯一の方法ではありません。精神疾患への知識がある人や、似た経験を持つ人がいる場所に身を置くことも、現実的な選択肢のひとつです。

職場、家族、学校などの関係の中で理解を求め続けても、状況が変わらないことがあります。その場合、「自分の努力が足りない」と考えるのではなく、環境そのものを見直す視点も必要です。

「頑張って分かってもらう」だけではなく、「理解しようとしてくれる人がいる場所につながる」。それは逃げではなく、自分のエネルギーを守るための選択です。

同じ経験を持つ人がいる場所で安心できることがある

精神疾患の当事者同士が集まる場や、専門職が関わる支援の場では、症状について一から説明しなくても、ある程度前提を共有しやすい場合があります。

薬の副作用、体調の波、予定通りに動けないしんどさ、周囲から「普通にできるはず」と見られる苦しさなどは、経験がある人には伝わりやすいことがあります。

もちろん、どの場所でも必ず安心できるとは限りません。人との相性や事業所の方針もあります。それでも、「理解を前提に関わろうとする人がいる場所」を知っておくことは、孤独感を和らげるきっかけになる場合があります。

項目 理解が乏しい環境 理解がある環境
症状の説明 毎回説明が必要になりやすい 前提を共有しやすい場合がある
調子の波への反応 「なぜできないの?」となりやすい 波があることを理解してもらいやすい
本音の話しやすさ 話す前に諦めてしまうことがある 話してみようと思える場合がある
疲れやすさ 理解を求めるエネルギーが必要 説明の負担が軽くなることがある

精神疾患への理解がある場所の例

精神疾患への理解がある環境として、次のような場所があります。利用できるかどうかは、本人の状態、年齢、自治体の判断、サービス種別によって異なるため、詳細は主治医や市区町村窓口、相談支援専門員に確認しましょう。

就労移行支援

就労移行支援は、一般企業などで働くことを目指す障害のある方に対して、就労に必要な知識や能力を身につけるための訓練、職場探し、就職後の定着に向けた支援などを行う障害福祉サービスです。

働く準備を段階的に進めたい方や、就職活動に不安がある方にとって、選択肢のひとつになります。

就労継続支援A型

就労継続支援A型は、一般企業などで働くことが難しい場合に、事業所と雇用契約を結び、働きながら支援を受ける障害福祉サービスです。

雇用契約に基づいて働くため、原則として賃金が支払われます。ただし、仕事内容、勤務時間、利用条件は事業所や本人の状況によって異なります。

就労継続支援B型

就労継続支援B型は、一般企業などで働くことや、雇用契約に基づいて働くことが難しい方に対して、就労の機会や生産活動の機会を提供する障害福祉サービスです。

雇用契約は結ばず、作業に応じて工賃が支払われます。体調や生活リズムに合わせて通いやすい事業所もありますが、利用日数や作業内容は事業所や本人の状況によって異なります。

「まずは日中に通う場所を持ちたい」「軽作業から始めたい」と考える方にとって、選択肢になる場合があります。ただし、制度上は単なる居場所ではなく、就労の機会や生産活動の機会を提供するサービスである点を理解しておきましょう。

精神科デイケア

精神科デイケアは、医療機関などで行われるリハビリテーションの一つです。生活リズムを整える、対人交流の機会を持つ、再発予防について学ぶなど、医療的な支援の一環として利用される場合があります。

利用には医師の判断が関わるため、関心がある場合は主治医に相談しましょう。

当事者グループ・ピアサポート

当事者グループやピアサポートは、似た経験を持つ人同士が集まり、気持ちや経験を共有する場です。

医療や福祉サービスとは異なる形で、孤独感を和らげるきっかけになる場合があります。ただし、運営団体や活動内容はさまざまなため、自分に合う場かどうかを確認しながら参加することが大切です。

支援の場を利用するときに知っておきたいこと

利用条件と手続きの基本

就労移行支援や就労継続支援などの障害福祉サービスを利用するには、一般的に市区町村への申請が必要です。大まかな流れは次の通りです。

ステップ 内容
① 主治医や相談先に相談 現在の状態や利用の必要性について相談します。
② 市区町村の窓口へ相談 障害福祉サービスの申請方法を確認します。
③ 必要書類の準備 医師の診断書、意見書、サービス等利用計画案などが必要になる場合があります。
④ 支給決定・受給者証の発行 自治体の審査を経て、利用が認められると障害福祉サービス受給者証が発行されます。
⑤ 事業所の見学・体験 自分に合う事業所かどうかを確認します。
⑥ 契約・利用開始 事業所と契約し、利用を開始します。

精神障害者保健福祉手帳がなくても、医師の診断書などにより利用を検討できる場合があります。ただし、必要書類や判断基準は自治体や本人の状況によって異なります。

「自分は対象になるのか分からない」という場合は、主治医、市区町村の障害福祉窓口、相談支援専門員などに確認しましょう。

費用について

障害福祉サービスの利用者負担には、所得に応じた月ごとの負担上限があります。生活保護世帯や市町村民税非課税世帯では、自己負担が0円となる場合があります。

一方で、世帯の所得状況によっては月額上限が設定される場合があります。具体的な負担額は、本人や世帯の状況、利用するサービスによって異なるため、市区町村窓口や相談支援専門員に確認することが大切です。

よくある質問

Q1. 精神障害者保健福祉手帳がないと、支援事業所は利用できませんか?

手帳がなくても、医師の診断書などにより利用を検討できる場合があります。ただし、利用できるかどうかは自治体や本人の状況、サービス種別によって異なります。まずは主治医や市区町村窓口に相談しましょう。

Q2. 見学だけでも大丈夫ですか?すぐ通わないといけませんか?

多くの事業所では、利用前に見学や体験の機会を設けています。見学したからといって、必ず利用しなければならないわけではありません。雰囲気や作業内容、スタッフとの相性を確認してから考えることができます。

Q3. どのような疾患の方が利用していますか?

うつ病、双極性障害、統合失調症、不安障害、発達障害など、さまざまな精神疾患や障害のある方が障害福祉サービスを利用している場合があります。

ただし、利用対象はサービス種別や自治体の判断によって異なります。特定の診断名だけで決まるものではないため、個別に確認することが大切です。

Q4. まだ働けるほど回復していないと感じていても利用できますか?

状態によっては、すぐに就職を目指すのではなく、生活リズムを整えることや、短時間の通所から始めることを検討できる場合があります。

就労継続支援B型など、本人の体調に合わせて通い方を相談できる事業所もあります。ただし、利用目的や支援内容は事業所によって異なるため、見学時に確認しましょう。

Q5. 通っていることを職場や周囲に知られることはありますか?

事業所や支援機関には、利用者の個人情報を適切に扱うことが求められます。本人の同意なく、通所していることを周囲に伝えることは通常ありません。

ただし、在職中に利用する場合や、関係機関との連携が必要な場合は、どの範囲で情報を共有するかを事前に確認しておくと安心です。

まとめ

精神疾患が理解されない、辛いと感じるのは、あなたのせいとは限りません。精神疾患は外から見えにくく、症状に波があるため、周囲に誤解されやすい場合があります。

理解してほしくて何度も説明しても、相手に知識や経験が少なければ伝わりにくいことがあります。そのたびに自分を責め続ける必要はありません。

今いる場所で理解を得ようと努力することだけが、唯一の選択肢ではありません。就労移行支援、就労継続支援A型・B型、精神科デイケア、当事者グループなど、理解を前提に関わろうとする人がいる場所につながる方法もあります。

すぐに利用を決める必要はありません。まずは情報を集める、主治医や市区町村窓口に相談する、見学だけしてみるといった小さな一歩でも十分です。

「自分の辛さを分かってもらえない」と感じているときほど、ひとりで抱え込まないことが大切です。自分を責めるのではなく、自分に合う環境を探す視点を持ってみましょう。

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療的な診断、治療、薬の処方に代わるものではありません。精神疾患の症状や治療については、必ず主治医や専門医にご相談ください。

障害福祉サービスの利用条件、手続き、費用は、制度改正や自治体の運用、本人の状況によって異なります。最新情報は、厚生労働省や各自治体の公式情報、市区町村窓口で確認してください。

参考資料

  • 厚生労働省「患者調査」
  • 厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」
  • 厚生労働省「障害福祉サービスの利用について」
  • 厚生労働省「障害者の利用者負担」
  • 厚生労働省「こころの耳」
  • 国立精神・神経医療研究センター「こころの情報サイト」

福岡市博多区の 就労継続支援A型・B型事業所 「パラスポ」のご案内

当事業所では、「無理のない通所」を第一に考え、 一人ひとりの体調や目標に合わせたサポートを行っています。

  • ✓ 海が見えるリラックスできるロケーション
  • ✓ 社会復帰からの一般就労をしっかりサポート
  • ✓ 通所も安心の「送迎あり」(※B型利用者のみ)
  • ✓ 美味しい「昼食提供あり」(※条件あり)

選べる作業内容

【A型】の仕事内容
  • AIを使用したWEBコンテンツ制作
  • PCデータ入力
  • リラクゼーションセラピスト
  • 和菓子などの販売、接客業務
  • 食器洗浄などの軽作業
【B型】の仕事内容
  • PCデータ入力
  • 室内で座って行える軽作業

「自分に合っているか不安…」という方も、まずは事業所の雰囲気を見学してみませんか?
ご家族や支援機関の方と同伴での見学・体験も大歓迎です。

就労継続支援A型・B型事業所 パラスポ
〒812-0021
福岡市博多区築港本町13-6
ベイサイドプレイス博多C館3F
Mail:paraspoism002@gmail.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました